税効果を解くときは、下書き用紙の隅っこに十字を書こう。

簿記の問題を解くとき、
税効果会計についてはどうしてますか?


純資産直入項目以外は
完全に無視するって言う人もいるでしょう。


それもひとつの戦略として正解だと思います。


でも、税効果会計って
いろんな勘定科目で必要になるから面倒だけど
そんなに難しい論点じゃないし
毎回毎回無視するのはもったいない気がしません?


かといって、
全部の税効果について仕訳を書いて、
最後に集計するのも時間の無駄だし・・・、


そこで今回は税効果会計を効率よく解くための
ちょっとしたテクニックを紹介します。


下書き用紙の隅っこに十字を書こう。




十字の真ん中の文字は会社の名前です。
左のはP社についての税効果、右のはS社についての税効果を表します。
子会社がいっぱいあるときは、子会社の数だけ十字を書きましょう。


次は十字の使い方ですが
左上は繰延税金資産(短期)
左下は繰延税金資産(長期)
右上は繰延税金負債(短期)
右下は繰延税金負債(長期)
をあらわします。


そして、そこに
問題から明らかになる金額や
問題を解いて計算された金額を
プラスマイナスを明らかにしながら書き込んでいくわけです。


そしてBSに関しては
会社ごとに、資産と負債とをそれぞれ短期同士、長期同士で相殺すれば完成です。
その金額を解答用紙に書きましょう。


PLの法人税等調整額については
これらの増減額から
「その他有価証券」みたいなPLを経由しない税効果の影響額を除けば
答えが出ます。


それだけです。


いったん聞けば、大したことねぇな!と思うかもしれませんし
もっと効率のいい方法を採用している人もいるかもしれません(そういう人はぜひその方法を教えてください。)
けれども、ちょっとの工夫で税効果の得点率がグンと上がることを考えればカナリおいしい方法だと思っています。


最後に、今回の裏のテーマは、
自分では簡単に解けると思っている問題でも
どうやったら効率よく解くことができるかを常に考えることが大切だ、と。そういうことです。